透明なゆりかご第3話「不機嫌な妊婦」
「人が怒るのには理由がある。理由がわかればこわくなくなる」
妊娠8ヶ月で転院してきた妊婦・安部さん。
アオイは、安部さんが転院してきて不安だろうと、良かれと思って「大丈夫ですよ」と声をかけるが「何が大丈夫?あんたに何がわかるの?国家資格もない見習いのくせに」と激しく怒鳴られてしまう。
それからアオイは安部さんをこわがり避けるようになり…。
最初は、「妊婦って何にでも敏感になってるし、他人に気安く『大丈夫』なんて声かけられたくないよなぁ」なんて考えていたけど、安部さんが医療に対して不信感・嫌悪感をあらわにするのにはもっと重い理由がありました。
実は5ヶ月前に旦那さんが盲腸の手術を受けたが、術後に重度の低炭素脳症を発症し、意識が戻らず入院中…。
病院側の説明では「病院は悪くない、麻酔科医も悪くない」というもの。
アオイが実習で行った病院で偶然安部さんを見かけたことにより知った事実。
重すぎるよね。
「盲腸の手術でもう2度と意識が戻らないなんて誰も思わない」
手術に向かう前に旦那さんが安部さんに話す言葉。
「ちゃんと産科行って診てもらえよ!手術が終わったら一番に俺に教えて!いい?」
嬉しそうな旦那さんと安部さん。
これが最後の会話になるなんてね。
ずっと不機嫌な顔だった安部さんの笑顔のシーン。
妊婦・安部さんを演じていた田畑智子さん、素晴らしい演技でした。
旦那さんが危篤状態になり、由比産婦人科に乗り込んでくる安部さん。
「今すぐ帝王切開でもなんでもいいから産ませて!ダンナが危篤なの!今産まなければ会わせてあげられないかもしれない!」
つらいけど…それはダメだよ。。。
「32週での出産は肺や他の臓器が未熟でNICUで保育器に入らなければいけない。母子ともに問題がないのに出産させるわけにはいかない」と冷静に諭す先生と婦長。
つらいよね。。。
つらいけどだめだよね。。。
産科は赤ちゃんと母体の二つの命を預かっている。
当事者じゃないから安部さんの気持ちは想像するしかないけど、壮絶だ。
妊娠がわかったら、夫が意識不明。
「パパになるんだ」って嬉しそうだったのに会わせてあげられないかもしれない。
もどかしい、悔しい、でもどうにもならない。
それでも怒りを振りまきながら涙を他人には見せない。
「許さない、でも誰にぶつければいいの」
無事に男の子出産。
本人も思っていた以上にデレデレに。
そして、安部さんと赤ちゃんの退院の日なのだろうか。
旦那さんが亡くなった。
病室で、赤ちゃんを枕元に置いて大きな泣き声を聞かせてあげる。
「聞こえてるよね?」
涙がーーーーーーーー。
旦那さんの目からも涙。
この辺のシーンはアオイの想像なのかな?
毎回アオイの想像っぽい。
それで、そのアオイの想像のシーンが泣けるんだよね。
第2話は苦しかったなぁ。。。
退院前、安部さんがアオイに聞いた質問…
「意識がなくても音は聞こえるって本当?」
アオイは暗い顔で
「重度の低炭素脳症の場合、聞こえるってことはない」と答える…。
「そういう時はね、嘘でも聞こえるっていうんだよ」
バカ正直なアオイ。
「あんたが嘘がつけないってことはわかった」
アオイは願う。
赤ちゃんの泣き声が「“雄二さんには”聞こえたんだろう」と。
体は動かなくても、きっとどこかで聞こえている、いつも見守ってくれていると思うよ。
スピリチュアルな話になってくるね…汗
望月さんが旦那さんに電話してるシーン、よく気持ちがわかりました。
何気ない普段の会話。
かけがえのないたいせつなもの。
「透明なゆりかご」今のところ幸せな妊産婦が出てこない。
来週は「産科危機」
順調で幸せそうな妊婦の町田さんが…?
いいドラマです「透明なゆりかご」
毎週泣かされます(><)